みなさんが生活をしている中で、コンピューターが搭載されているものがどれだけあるか、想像したことはありますか?
テレビ・冷蔵庫・洗濯機に始まって、エアコンにトイレ・電話にいたるまで、コンピューターを搭載していないものを見つける方が難しいですね。
当然自動車もコンピューターを搭載しています。それは、軽自動車からトラックまで、大きさなどは関係はありません。
ハイブリット車も、車の状態をコンピュータで制御しています。使っているコンピューターなどはパソコンと同じぐらいかそれ以上になります。
当然、修理や整備をする私たちに求められる技術や設備・工具は昔とは比べ物になりません。
もし、今現在のみなさんの車がハイブリット車であれば、車検、整備、修理をする工場選びでは以下の点をチェックした方が良いかもしれません。(最近車を購入した人はほぼ該当します。)
ハイブリット車はディーラーでなければ整備ができないは本当なのか?
ディーラーでハイブリット車を購入した際に、「この車の点検や整備はうちじゃなきゃできません。」と言われた経験はありませんか?
実は、このような説明をするのには理由があります。
- ディーラーがお客様を囲い込みをするため
- 整備工場の技術力の差
- 整備工場の持っている工具の差
- メーカーの情報開示量の少なさ
まずは、ディーラーの営業マンが車の販売後のメンテンス等を自社に入庫してもらうために、言う場合があります。
後でご説明しますが、全部が正しくはありません。整備の技術力や持っている設備や工具に整備工場は差があります。当社のようにハイブリット車の入庫も定期的にあり、その点検・診断・整備をするための設備や工具を揃えている工場であれば、「ハイブリット車の整備ができない」ということはありません。
まあ、これはいわゆる営業トークだと思ってもらえればいいと思います。
次に、「整備工場の技術の差」と「整備工場の持っている工具の差」ですが、整備工場にも差があります。
工場の外見(見た目)ではわかりにくいですが、ハイブリット車の整備はわからない・できないという工場はあります。車の技術は年々進歩しており、新しい技術を搭載したハイブリット車を整備するには多くの研修を行ったり新しい情報を集められなければいけません。しかし、そういうことを得意としない工場の場合、整備ができない・わからない状況ですので整備を受けられない・直せないとなってしまいます。
また、そのようなハイブリット車の場合は点検・整備を行うには、これまでの設備や工具では対応できないケースが多いのです。
みなさんのイメージでは、「整備士はつなぎを着て、スパナなどの工具を持って、油まみれになって作業をする。」そんな感じではないですか?
ハイブリット車の整備では、「コンピューターを持って、車載のコンピューターのデータを点検・診断し、データから異常のある箇所を整備する。」こんなイメージです。
つまりハイブリット車は、車に乗ってるコンピューターを診断するためには診断用のコンピューターが必要で、診断用のコンピューターが無いと詳しい点検・診断ができないのです。
また、診断用のコンピューター1台で全ての自動車メーカーに対応しているわけではないのです。診断機によっては、「A社とC社には対応しています。」とか「B社のみです。」となって、診断機を何台も揃えておかないと作業が出来ないのです。ですが、この診断機の価格が1台何十万円するのです。これを何台も購入するということは、整備工場にとってかなりの負担となります。
ですから、ハイブリット車のような新しい技術を満載した車を取り扱うノウハウを持っていない、資金的にも体力の無い整備工場は、対応できないために「整備ができない」となってしまうのです。
サンシーは?
でも、全く逆の整備工場もあります。サンシーでは、ハイブリット車の点検・診断・整備のプロを養成するための研修を受け、ハイブリットプロの認定をされている整備士が3名おります。
また、各社のハイブリット車などの先進技術に対応するための診断機を4台保有しており、メーカーを問わず対応できる体制を整えております。
当社のように、しっかりとした研修を受けて、整備するための設備・工具を保有しているところであれば、ディーラーの「整備はうちじゃないとできません」という言葉は当てはまらないのです。
また、厄介なことに、メーカーの情報開示量の少ないのです。車を整備するには、何が異常で何が正常なのかを判断する基準であったり、根本的な点検・整備の要領(方法)が分らないと、判断や作業ができません。
海外では、各自動車メーカーが車の情報公開を義務になっています。そのため、ディーラー以外の整備工場は、車の正常値や修理方法を理解することができるのですが、日本ではそういった情報の開示は義務ではなく、各社の意向に任せることになっています。そのため、各自動車メーカーは企業秘密として、情報開示に後ろ向きであって、十分に情報開示されておらず、内部がブラックボックスのようになってしまっているため、修理できない修理工場がたくさんあるわけです。
まあ、誰にも情報を教えないでいて、「自分のところだけでしか修理はできませんよ」なんて言われると、「情報さえあれば修理できるのに!」と思ってしまいます。(きっと当社だけではないですが・・・)
では次に、先ほどの説明の中で出てきましたハイブリットプロについてご説明します。
ハイブリットの整備の認定資格とはなに?
サンシーは色々な組織や団体とネットワークを作り、ハイブリット車だけではなく国産車や輸入車のサービスデータを収集して整備に活用しています。
ハイブリットに関しては、下の写真のようにハイブリッドの整備を行う事業者や整備士としての認定を受けています。
サンシーはコンピューター・システム診断認定店であり、一般社団法人日本自動車整備振興会連合会よりハイブリッド車の点検・整備を行うために必要な整備士や設備を保有していることを認定されているおります。
また、ハイブリッド車の整備を行うプロフェッショナルとしての研修・訓練を受講して、検定試験を合格した整備士に与えられる「ハイブリッドプロ」に認定された整備士が3名在籍しております。
ハイブリットカーについて、高電圧回路・故障診断技術を学び、具体的な故障診断実習を行い「ハイブリットプロ」としての知識・技術を習得し、最終的に学科試験と、実際の車両を使ったメンテナンス・故障診断作業を行う実技試験を合格した者に対して、「ハイブリットプロ」として認定をする。
あいおいニッセイ同和自動車研究所HPより(ハイブリットプロのページは会員制のため、閲覧できません。)
※あいおいニッセイ同和自動車研究所とは
自動車保険大手のあいおいニッセイ同和損保とトヨタ・ダイハツが株主で、あいおいニッセイ同和損保代理店の整備工場へ整備技術の研修や技術情報の提供などを行っている研究所です。
(詳しい、事業内容は あいおいニッセイ同和自動車研究所~事業内容~ をご覧下さい。)
当社の場合は、これらの認定試験に合格した整備士が、複雑な機構のハイブリット車を100項目以上に渡ってチェックをしていますので、
ディーラーと同等のハイブリット車の整備技術を保有しており、各ディーラーには出来ない、複数のメーカーに対応できる設備・工具を保有しています。また、ハイブリット車整備においてクレームは1件も発生しておらず、当社はディーラーではありませんが、ディーラーのレベルでハイブリット車の整備を行っています。
自動車整備工場を慎重に選べば問題ない。
整備工場を選ぶ時に、「ハイブリット車の整備はできますか?」という質問はあまり意味がないと思います。
(車検を通す程度に整備を)できますと言う事と(問題点の追求から解決までが)できますとでは、同じ「できます」ですが、大きな差があるからです。
また、できないことを隠して「できる」といって実際の整備は他の工場に外注なんてところもあります。
でも、本当に故障した時に本当の原因がわからないと、時間ばかりかかって直らないとか、何度も修理代がかかったや、いつまでも修理してもらえなかった、ということにもなりかねません。
ホームページを調査したり、気になる自動車整備工場を利用している会社の同僚に話を聞いてみるなどの事前のチェックはした方がいいでしょうね。